今こそ日本食専門店のビジネスチャンス! インドで飲食店を開業する4つのステップとは

こんにちは。本多康二郎です。

日本食は世界中で注目されていて人気も高いと言われて久しいですが、インドも例外ではありません。日本食の飲食店というと、以前は現地に住む日本人が利用する機会が多かったのですが、最近ではインド人の利用も増えています。

飲食店の種類も増えており、特にラーメンの専門店が人気です。でも、寿司はホテルで食べることはできますが、寿司専門のレストランはまだありません。お好み焼きのような鉄板焼もありませんね。

そんな状況もあって、インドで飲食店をやってみたいと考えている方には、今が大きなチャンスと言えます。

そこで今回は、インドで飲食店を開業する際の進め方をお伝えします。そのステップは主に4つです。この記事を読めば具体的な方法がわかりますので、ぜひ最後までご覧ください。

ステップ1:インド人のパートナーを見つける

まず、インド人のパートナーを見つけることから始めましょう。これがインドでの飲食店ビジネスが成功するかどうかの、大きなカギです。

インドの文化や価値観など、現地の方でないとわからないこともたくさんありますし、日本人は「外国人」と見られるので、最初はどうしても警戒されてしまいます。それに、日本や他国で仕事をしながらずっとインドにいることは困難です。こうした理由から、現地にビジネスパートナーがいた方が圧倒的に有利です。

ビジネスパートナーを見極めるポイントですが、飲食店をやっているかどうかはそれほど重視する必要はないと考えています。飲食以外の事業で良いので、ビジネスオーナーとして事業をおこなった経験があるかどうかを重視しましょう。

ビジネスオーナーとしての経験があれば、そのときに培ったネットワークがあるはずです。そして、その方のビジネスのセンスもわかります。

もしも、ビジネスオーナーの経験がない人をパートナーにすると、人脈が構築途中であったり、何をどう進めていいかわからなくなったりして、スムーズに進まない可能性があります。

実際に「これからインドで飲食をやりたい」と発信すると、「それなら、Aさんを紹介するよ」などと自身のネットワークからいろいろな方を紹介してもらえます。私自身も17年前、インドでビジネスをやると決めたときも同じように進めました。今思うと「インドでビジネスをやりたい」と話すことが、ビジネスの第一歩でした。

インドは国土が広いので、自分一人だけだと限界があります。そして、インドはご縁を大事にしている国。インドでは紹介があると、必ず会ってくれます。逆に言うと、紹介がないとなかなか会ってもらえません。

まずは、出張などを利用して自らインドに行きましょう。自分の目で国を見て、パートナーを見つける。ここからがスタートです。

ステップ2:インド国内の取引先を見つける

言うまでもなく、ビジネスはお互いの信用が最も大切です。日本人がビジネスオーナーと初めて関わる、というときは、相手は特に慎重になっています。

気になる取引先を見つけたら、倉庫や工場などの見学には必ず行きましょう。インドでは、コールドチェーンがそれほど発達していないので、「大手だから安心だろう」と考えることは非常に危険です。

例えば野菜などは、日本と比較すると傷んでいる葉物野菜が入荷されてくることは多いもの。チェック体制の有無や内容の確認は必須です。実際に契約した後、こちらが管理体制を指導するつもりで話を聞きましょう。こちらから能動的に動かなければ「この品質でOKなんだな」と思われ、後から支障が生じてしまいます。

そして、価格交渉の際は必ず相見積もりを取りましょう。

ステップ3:営業に必要なライセンスを取得する

飲食店を開業するには、主に以下のライセンスが必要となります。

  • トレードライセンス
  • ファイアーライセンス(消防法に関するもの)
  • リカーライセンス

上の2つは、所定の手続きを行えば取得できますが、リカーライセンスは煩雑なので、時間がかかります。このとき、現地のビジネスパートナーがいると非常に心強いです。手続きはパートナーと一緒に進めましょう。

ちなみに、お酒を提供できると売上に大きな差が出るので、できるだけ取得しておくことをおすすめします。

ステップ4:スタッフを採用する

採用は、求人媒体や紹介などのバランスを見ながら進めましょう。求人媒体はtop-job、Linkedinなどのビジネスに特化したSNSを利用するのがおすすめです。

日本と比較すると、同じ勤務地には長く勤めない傾向があるようです。「自身の価値をいかに高めるか」という考えを持つ人が多いので、2〜3年ほどで辞めてしまうのです。

そこで、今勤務している従業員からの紹介や、パートナー企業からの紹介などを利用しましょう。職場環境や人間関係を大事にするので、比較的長期間勤務してもらえます。

特に、飲食店の従業員は紹介が多いとされています。リファラル採用はインドにおいても有効なので、ぜひ活用を検討しましょう。

採用後の人事管理も大切ですので、補足説明を加えておきます。

評価制度

インドでは、スタッフ同士で給与を比較するのが一般的です。日本ではあまり見ない光景ですよね。そのため、評価制度をしっかりと作っていく必要があります。

ポイントは「できているか、できていないか」で判断できる絶対評価にすることです。

昇格条件を明確にしておくと、「あとこれだけ頑張れば昇格できる。ここで頑張ろう」という明確な目標ができます。そのため、万が一他社から引き抜きの誘いがあっても、辞められにくくなるのです。

なお、毎年内容を見直して、適宜更新していくことも忘れないようにしましょう。

経営理念など価値観のすり合わせ

入社1〜2年ほどは「自分の評価を上げる」ことに一生懸命になっている人がほとんどですが、5年以上の長期になると、会社やビジネスオーナーが掲げている考え方も大切にしようと考える人が増えてきます。

実際に現場を見ていると、日本企業が日本人に対して行っているマネジメントと、インド人に対するそれは大きく変わらないと感じています。経営理念が現場に浸透していくことに注力するのは、大切だと思っています。

なお、インドでは家族を本当に大切にしています。家族が体調を崩したら、仕事を休むのは当然だと考えているので、インドでビジネスを行うなら「家族を大切にする」という価値観は尊重しましょう。

まとめ

今回は、インドで飲食店を開業する4つのステップをお伝えしました。

おそらく、最初のステップをこえるのがいちばん大変だと思いますが、ここで良いパートナーと組めるかどうかが、その後のビジネスに大きな差が生まれます。「インドで飲食店をやりたい」という発信をしながら、多くの方に会うようにしましょう。

「このステップについて、もっと詳しい話が聞きたい」という方は、お気軽にお問い合わせください。

追伸:ぜひお力を貸していただけませんか?

インド国内でも生魚を食べる機会が増えており、寿司専門店の需要は年々高まっています。しかし、コールドチェーンが日本ほど発達していないので、鮮魚を安定して確保できる環境作りが大きな課題です。

インドは海に囲まれていて、マグロが1年中捕れるという恵まれた環境にあります。寿司専門店を成功させるには、店舗づくりだけでなく漁業からテコ入れをする必要があると考えているのですが、それは日本の技術があれば実現できるのでは、と大きな期待を持っています。

そこで、鮮魚に関する技術をお持ちで、それを提供することに興味がある方がいらしたら、ぜひ一緒に取り組んでいきたいと考えています。技術に関してライセンス契約を結びますので『技術を提供して終わり』ということはありません。

近隣の中東では日本食ブームが続いて、盛り上がっています。インドで鮮魚を扱えるようになれば、国自体もさらに豊かになると考えています。

ご興味がございましたら、お気軽にご連絡いただけるととてもうれしいです。

よろしくお願いいたします。