私たちがインドで成功した理由。

vol2 私たちがインドで成功した理由
本多康二郎
本多

KUURAKU インディアが設立してから 9 年。本当にあっという間でしたが、今の成功は予想されていましたか?

株式会社KUURAKU GROUP 代表取締役 福原裕一
福原

はい、予想通りです。というのも、私は当初から「本多さんと一緒であれば間違いない」と思っていました。本多さんは初めてお会いしたときからとてもパッションに溢れている方でした。さらに、実際にインドに住んでビジネスをされているということだったので、成功は確信していました。

私たちがインドで成功した理由
本多康二郎
本多

初めて福原社長とのご縁は、私のいとこが KUURAKU グループにお世話になっていたことでしたね。福原社長にお会いする前に KUURAKU さんの銀座一丁目店にお邪魔しました。お客様やスタッフに対してとても楽しそうな笑顔で接していたのが素晴らしかったのを今でも覚えています。当時から、インドには日本食レストラン自体は数多くありました。ですが、KUURAKU さんの「食べて飲んで楽しむ」というコンセプトが、インドにすごくマッチしてヒットするのではないかと強く感じたんです。KUURAKU さんを通じて日本を好きになってもらえれば、逆に日本に来てもらうこともできると思い、お声がけさせていただいた次第です。

株式会社KUURAKU GROUP 代表取締役 福原裕一
福原

弊社は 1999 年に創業しました。私たちが提供できる食事とサービスでお客様の空腹を満たすだけでなく、心までも元気にしたい。それを実現できるのは一緒に働いてくれるスタッフの方たちです。そのため、まずは一人一人の可能性を信じて仕事を任せていくことを大事に経営を続けてきました。2004 年にはカナダに進出しており、その当時から「私たちのレストランを通じて世界中の人をハッピーにしたい」という思いをずっと持ち続けていました。そこでカナダの次はどこでチャレンジをしようかと考えている中で、本多さんからお声がけいただけて、とても最高のタイミングでした。

本多康二郎
本多

福原さんは特にスタッフの方をとても大切にされていて、KUURAKU の皆さんはとても幸せそうに働いています。それを見て、この人と組んでインドを攻めたら面白いのではないかと思いました。インドではまだまだ職業カーストのようなものが根付いているため、上司から罵声を浴びせられたりすることもあります。しかし、福原社長と一緒であればそういった文化も変えていけるのではないかという思いもありました。初めてお会いして「インドはこういうところだよ」「日本食が足りないよ」とプレゼンをさせていただいたら、すぐにインド視察に来ていただきましたね!

株式会社KUURAKU GROUP 代表取締役 福原裕一
福原

そうですね。本多さんの熱いお話を聞いていたら、いてもたってもいられなくなってしまいました。本多さんの会社でインドのニムラナに建設するホテルのレストランのサポートをさせていただくということで、とてもわくわくしました。実際にインドを視察したとき、近代的な光景と貧困層の街並みが入り混じるカオスな状況が目に入りました。これを見て、もし自分たちだけだったらどんなビジネスをすればいいのかどこから手を付けたらいいのか、まったくわからなかったと思います。

本多康二郎
本多

グルガオンを中心にマーケットを見ていただきましたね。現地の日本人駐在員の方を呼び、日本食で困っていることやどのようなお店が受け入れられるかをヒアリングした思い出があります。現地の生の声を取り入れたマーケット調査ができたことは非常に有意義だったと思います。

株式会社KUURAKU GROUP 代表取締役 福原裕一
福原

本多さんの会社に在籍するインド人や駐在員の方に日本食に対する意見を直に聞くことができたのは、非常に参考になりましたね。さらに視察ツアーのスケジュールを具体的に組んでいただきましたし、こちらからの要望もすべて用意していただけたのも助かりました。

本多康二郎
本多

実際に来ていただいて手ごたえを感じていただけたのが何よりです。視察後にスタッフの方をインドに派遣されましたが、そこに至るまでのプロセスが非常に早くて驚きました。私は彼と同じ部屋に住むことで、コスト削減を図っておりました。オープン前で売り上げが立たない時期に経費が軽減できたのは、今となっては大切なことだったと思います。

株式会社KUURAKU GROUP 代表取締役 福原裕一
福原

弊社から送った駐在員のお世話までしていただきましてありがとうございました。また、本多さんがお持ちのホテルの食事を私たちがお手伝いさせていただいたのも良い経験になりました。いきなり最初から「何億円投資しましょう」という話ではなかったので、とてもやりやすかったです。

本多康二郎
本多

その間に店舗の場所を探すため私どもでは各地を回っておりました。当時はターゲットの半分が日本人だったので、日本人・インド人の両方が来店しやすい場所を探していました。場所を決めてからオープンするまでは半年ほどかかるので、その間にニムラナのホテルでオペレーションのトレーニングをしながら、 KUURAKU さんの企業文化をスタッフに落とし込めたのがとても良かったのではないかと思っています。

株式会社KUURAKU GROUP 代表取締役 福原裕一
福原

そのサポートはパーフェクトでしたね。ランニングの時間がありましたので、グルガオンにお店を出すときには完全な状態になっていました。リカーライセンスについては様々なハードルがあって、想定よりも時間と金額の両方がかかって当時はお酒を持ち込んでいただくこともありましたが、それも良い思い出ですね。

本多康二郎
本多

一店舗目のオープン後、知り合いの日本人に「KUURAKU がインドに来てから日本食のレストランのマーケットがガラッと変わった、ありがとう!」と仰っていただきました。また、当時のインド人のお客様からも「日本食を初めて食べて感動した」「日本に行ってみたい」とフィードバックをいただきました。福原社長とタッグを組み、日本の文化を体感していただける機会を作ることができて本当に良かったと思っています。

株式会社KUURAKU GROUP 代表取締役 福原裕一
福原

ありがとうございます。私も本当に良かったと思っています。

本多康二郎
本多

また、スタッフたちがいきいきと働いている姿も良いですよね。皿洗いだったスタッフが店舗のマネ ージャーになった事例もありましたよね。

株式会社KUURAKU GROUP 代表取締役 福原裕一
福原

はい。インドに派遣したリーダーたちを通じて、「私たちのレストランを通じて世界中の人をハッピ ーにしたい」という思いが現地のスタッフに届いたのだと思います。そのおかげで、私たちの企業文化がインドにおいても作れたのではないかと感じています。また人事評価制度を制定したことが良かったです。インドでは若いスタッフが多かったので皆さんが夢を持って働けるようになりました。どんな人にも潜在能力はあるので真面目に働く方にチャンスをあげることで、職業カーストが根強いなかでもインドを変えていく良いきっかけになるのだと思います。

私たちがインドで成功した理由
本多康二郎
本多

お皿洗いからキャリアアップにつながるというのは、以前までのインド文化では考えられない話ですよね!我々にとっても、ホテルを建築してこれから運営していく段階で KUURAKU さんに入っていただいて料理とサービスの質をブラッシュアップしていただきました。我々だけでは一から日本食のレストランをやるのは不可能でした。銀座で店舗展開をしている KUURAKU さんから、経験とノウハウをお借りできたのはとても良かったです。

株式会社KUURAKU GROUP 代表取締役 福原裕一
福原

そう言っていただけると嬉しいです。9 年前のことが蘇ってきますね!本多さんの「一緒にインドで成功させましょう!」という言葉が非常に心強かったです。私は常に「誰とやるか」を重要視していますが、本多さんと一緒であれば良い合弁会社を作っていけると確信していました。そしてそれが今、まさしく実現しています。

本多康二郎
本多

ありがとうございます。現在は 6 店舗ですが 8 月にバンガロール、その次はムンバイと次々にオープンし、2 年間で 10 店舗を達成予定です。さらに、そのあとは上場という共通の目標もあります。言うなればインディアンドリームとして、日系企業が活躍している姿を見せることができたらと思っています。

株式会社KUURAKU GROUP 代表取締役 福原裕一
福原

私たちがタッグを組んでから 9 年目に入り、今年の 8 月には 6 店舗目を展開できるまでに実績を積んできました。本多さんがパートナーじゃなかったらここまでの実現はできなかったと思っています。海外進出をサポートするコンサルタント会社は他にもあるかと思いますが、中には上辺だけの知識でやっているような業者もいます。しかし、本多さんは自分の手で事業をされてきた実績があります。我々の共同会社に加えて元々お持ちの会社、そしてスリランカのほうにも別の会社を持ってらっしゃいます。あらゆる困難を突破し、さまざまな知恵と力を持っていらっしゃるので信頼感が段違いです。本多さんと組むことができて本当に良かったです。

本多康二郎
本多

ありがとうございます。インドはマーケットも大きいのでこれからのさらなる成長が楽しみです。

株式会社KUURAKU GROUP 代表取締役 福原裕一
福原

そうですね。日本にとどまってビジネスをしていては、やはり未来は作れないと思います。これから確実に成長していくインドにチャレンジするのは、その会社と社員にとって大きな力になるはずです。また、今でこそメディアの取材も入るようになりましたが、当時はメディアの取材もほとんどありませんでしたね。ですが、「我々は今、インドで日本食のブームを作っているのだ」という気概だったので、チームのモチベーションのみならず社会的な意義も高まりました。そしてインドの方に日本食を食べていただいて日本を好きになってもらえれば、やがては日本に来てもらえるという好循環も生まれますね。

本多康二郎
本多

多くの日系企業にとっても、まだまだインド市場はチャンスです。これからが楽しみですね。コロナだからと言い訳している場合ではなさそうです。

株式会社KUURAKU GROUP 代表取締役 福原裕一
福原

今すぐにでも視察して、その目と体で感じてもらいたいです。

本多康二郎
本多

私がやりたいのは「広く浅く」ではなく、それぞれの会社の技術とサービスを、インドでしっかりと躍進させることです。現在、私は日本にいることが多いので、まずは日本でヒアリングさせていただきます。そして経営戦略を立てることができたら、私が手を引っ張るくらいの勢いでインドに連れて行きます(笑)。多くの日系企業がインドのマーケットを取ることで日本の経済回復にもつながります。1 社でも 2 社でも、いろいろな企業様のきっかけづくりに貢献できたらなと思っております。

株式会社KUURAKU GROUP 代表取締役 福原裕一
福原

我々のように成功する日系企業が増えるのは、私としても嬉しいことです。

本多康二郎
本多

KUURAKU という成功事例があるから、それに続く企業をたくさん作れるといいですね。

株式会社KUURAKU GROUP 代表取締役 福原裕一
福原

ぜひやっていきましょう。

本多康二郎
本多

はい、引き続き宜しくお願いいたします。